「趣味＝食べること」こんな人は風邪に注意？その理由は・・・

マスクをしている人、咳き込む人、鼻声の人・・・。

最近増えて来ましたね。

今年は朝晩と日中の寒暖差が激しい日が多いので、例年よりも風邪を引きやすいのかも知れません。

皆さんは風邪を引いていませんか？

普通の風邪は鼻や喉がウイルスなどの微生物に感染することでおこります。

その風邪の原因となるウイルスはなんと200種類以上もあるのだとか。

更に同じウイルスでも変異するそうで、どのウイルスとはなかなか特定できずRSウイルスなど一部のものを除いてはお医者さんにかかっても「風邪ですね」の一言で終わってしまうことが多い様です。

実際のところ私たちもインフルエンザ以外は軽く考えがちです。

そして私自身も少し前までそう思っていました。

それは2ヶ月ほど前のこと。

夏から秋へと移り変わる季節です。

ある日、軽い喉の痛みと、鼻水の症状が。

ここ数年、風邪を引いても熱や咳が出ることはほぼ無く、喉の痛みや鼻水程度で終わることがほとんどだった為、今回もすぐに治るだろうと思っていました。

そして鼻水が出始めて2～3日後。

臭いがわからなくなりました。

そして臭いがわからなくなると、料理の味もよく分からなくなります。

これも私にとっては毎度のことで、鼻水が治まれば元通りになるしと、特に考える訳でもなく過ごしていました。

更に2～3日後。

少し鼻の通りが良くなってきました。

嗅覚が復活する頃です。

ところが、です。

臭いをほとんど感じることが出来ないのです。

食べ物に鼻を近づけて、「すぅぅぅ～！」と大きく息を吸っても、臭いがありません。

味もわからないまま。

あれ？おかしいな。いつもなら臭いが少しずつわかってくる頃なのに。

うーん、でもまだ治ってないのかな。もう2～3日すれば復活するよね。

そんな風に思っていました。

更に2～3日後。

先日よりも鼻の通りが良くなってきたのに、臭いをほとんど感じることができません。

味もわかりません。

いつもを10としたら、0.5位の感じ方です。

もしかして、これはまずいかも・・・。

そう思った私は慌てて耳鼻科に駆け込みました。

すると先生から衝撃の事実が！

「鼻風邪をこじらせた感じですね。副鼻腔炎です。嗅覚障害と味覚障害が出ているようですが。嗅覚は鼻の付け根の辺りにある細胞が感知しています。細胞がダメージを受けても生きている細胞があれば復活する力は強いです。ただ完全に全てが死んでしまうと元には戻りません。」

えええええ～！？

これって、かなりまずいんじゃ・・・。

病院に駆け込む前、私はにんにくのニオイでさえ、ほとんど感じることが出来ずにいました。

「それではにんにく注射を打ってみましょう。これで臭いが感じられないとなると、復活する可能性は極めて低いかもしれません。」

少し気の毒そうに、私に告げる先生。

ドキドキしながら、にんにく注射を打たれる私。

「どうですか？ニオイしますか・・・？」

「えーっっと、あ、うん。微かに感じます。」

まさに私の感じ方はその通り。

微かに何となく、にんにくの臭いが漂ってくるような、刺激臭がするような？という感覚。

「にんにくの臭い！クサイ！」という感じではありませんでした。

「今、この一体（診察室の中）、かなり強烈なにんにくの臭いがしてるんですけどね。」

「そうなんですね。何となく臭いは感じますが、いつもの感じ方とは大分違います・・・。」

「ではとりあえず全く臭いがわからないと言う訳でも無い様なので、お薬処方しておきますね。また3～4日後に来てください。」

家に帰ってから、私は願うように薬を飲みました。

1日目。

全く変化はありません。

2日目。

変化なし。感じ方は0.5のまま。

普段は食べることが好きな私。

「あのお店やこのお店にも行きたいな」

「これってどんな味なんだろう？」

「美味しい！」

「香りが最高！」

こんな気持ちはどこかへ吹き飛んでしまいました。

香りや味を感じる事ができる世界は「色鮮やかな世界」。

一方、嗅覚も味覚もない今は「モノクロの世界」。

このまま嗅覚も味覚も戻らないのかも・・・。

もう食べるという事に全く興味が湧かないな・・・。

こんな風に思い始めていました。

そして3日目。

ほんの少しだけ、臭いがわかるような気がしてきました。

それでも0.5上がって1になった位です。

4日目。

再び病院での診察。

「どうですか？」

「ほんの少しだけ、復活してきた様な気がします。でもまだあまりよくわかりません。」

「そうですか。まだ炎症も残ってますね。ちょっと違うお薬も出します。それと、鼻うがいをしてみてください。」

診察室で鼻うがいの説明を受け、実践する私。

他の患者さんも診察室にいる中で若干恥ずかしくもありましたが、そんな事を言っている場合ではありません。

鼻うがいの効果か、少しスッキリして帰宅しました。

ただ、肝心な嗅覚や味覚は相変わらずの状態でした。

そして少し諦めかけた5日目。

何とびっくり、明らかに嗅覚が少し復活しています！

全く無臭だったバナナの臭いも少しだけ感じる！パンの臭いも少しだけどわかる！

3割ほど復活したような感じ方でした。

それからは毎日、少しずつ嗅覚と味覚が戻ってきて、再び病院に行ったときには8～9割ほど復活していました。

前回の戻り具合が悪かっただけに、

「どうですか？」

と心配そうに聞いてくる先生。

「8～9割戻ってきました！」

と答えると、

「良かったですね、そこまで戻ってくれば、もう大丈夫ですよ！」

と太鼓判を押してくれました。

それからはあっという間。

数日で本当に完全復活！

味覚も嗅覚も戻って、以前の様に料理をおいしく食べ、いい香りに癒され、そして臭いものはクサイ！と感じる事ができる様になりました。

と、話が長くなりましたが、結論を言ってしまえば「ただの風邪と思っても、場合によってはこじらせて取り返しのつかない事になってしまうかも」という内容です。

実際、嗅覚がなくなるのは結構キツイです。

いい香りがわからない、というのはもちろんですが、悪臭もわかりません。ガス漏れの臭いや害のある薬品の臭い、焦げクサい臭い。こんなものも感じることが出来ないのですから危険です。

食べることが好きな人は、嗅覚が無くなったらきっと人生が一変してしまいます。

皆さん忙しい毎日で少しのことでは病院に行かない人が多いと思います。

ですが、たかが風邪と思わず、症状が長引いた時はなるべく早めに病院に行ってくださいね。

参考：風邪（かぜ）の原因

　　　　　　https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/01_kaze/index1.html

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