幸せな結婚を、したい?

虚栄心の強い、お洒落で享楽好きな女を養うために、一生あくせく苦労したがる者が実際にあるだろうか、それと同じだけの金があれば、はるかに快適な生活が送れるのに。これが今や一般に、およそ犠牲心など持ち合わせない若い紳士諸君の間にひろがっている合言葉である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『幸福論』（第二部）　ヒルティ著／岩波文庫

結婚したいなぁと考える時。

この人となら、という人にめぐり合えたから！

これが一番の理想かと思います。

ただ実際には理想の相手にめぐり合うのはなかなか簡単ではないし、もっといい人が現れるかも？なんて欲が出てしまうこともあります。一緒に生活しているうちに「あれ？何か違う・・・」と思うことだってあります。

一方、

周りの友達がどんどん結婚していくから

30歳を目前にして何となくそろそろ結婚しないと、という気がしてきたから

仕事に疲れて家庭に入りたくなったから

親が結婚しろとうるさいから

こんな理由で結婚したいなぁ、と思う人も多いかと思います。

やや消極的な結婚観な感じもしますが、何となく結婚して、何となく一緒に生活をしたけれど、それでうまくやっている人もいます。

さて、あなたが結婚相手に求める条件にはどんなものがありますか？

経済力、包容力、安定性、イクメン度、家事力、容姿、年齢・・・。学歴にこだわる方もいるかも知れません。

求めるものは様々ですが、男性であれ、女性であれ、結婚相手に求める条件は違いが無くなってきています。

あなたが男性の場合。

「女性には家庭の事を全て任せたい」

「美味しい料理を毎食作って欲しい」

「いつも家をキレイにしていて欲しい」

「いつも穏やかでいて欲しい」

「浪費しないで欲しい」

「親とうまくやって欲しい」

もしこんな風に思っているのなら、あなたがしっかりとお金を稼ぎ、妻となる人を大切にする必要があります。記念日を忘れない、仕事で疲れていても妻との会話の時間を作る、日頃からキレイだね、美味しいご飯をありがとう、などと褒めたり感謝の気持ちを伝えるのです。

・・・あれ、もしかして面倒くさいなぁって思いましたか？

あなたが女性の場合。

「専業主婦になりたい」

「立派な家に住みたい」

「お金に困らない生活がしたい」

「子煩悩な夫になって欲しい」

「休日は家族の時間を大切にして欲しい」

「オシャレでカッコいい夫でいて欲しい」

こんな風に思っているのなら、料理はプロ級の腕前を持ち、掃除は趣味とし、疲れて帰宅した夫を労い、感謝し、少しくらいの事には目くじらを立てず穏やかにやり過ごす必要があります。

ちょっと無理かも・・・、と思いましたか？

相手に多くのものを望むのならば、自分も相手により多くのものを与えられる存在である必要があります。

結婚相手に対する条件が多い人は、それと同じだけ与えられるものがあるかどうか、じっくり考えてみましょう。

終身雇用というものがあやふやになり、仕事の質とスピードの双方が重要視される現代人。いくら質のよい仕事をしても時間がかかれば「怠慢だ」と言われかねません。ほんの少しのミスに対して周りが「これでもか！」と集中攻撃を浴びせてきます。自分を正当化するために、他者を攻撃してしまうこともあります。

これではストレスが溜まる一方です。

そんなストレス社会に於いて大切なのは、しっかり息抜きをすること。

息抜きが出来ると、心に余裕が出来て、人に優しくできます。

人に優しく出来れば、笑顔が増えて、周りの人も、自分も幸福度が上がっていきます。

これは家庭を築く上でも大切なことです。

だから結婚を考える上で、相手の息抜きの方法が受け入れられるかどうかも大切なポイントです。

お酒を飲むこと、甘いものを食べること、旅行、ショッピング、コンサート・・・。結婚を少しでも考える相手とは、こんな話をしてみるといいでしょう。

最後に。

結婚とは「お互いに助け合って家庭というものを築き上げていくもの」という、一番大切なことを忘れずにいて下さい。

そうすれば、結婚したいと思う理由が何であれ、条件が何であれ、どんな苦難もきっと乗り越えられるでしょう。

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